シロアリ駆除は専門性が高い分野のため、一般の消費者が施工内容の妥当性を判断しにくい面があります。この情報格差を利用した悪質な業者の手口が、国民生活センターに相談として報告されています。(出典:国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」)

悪質業者にあたるケースは全体のごく一部ですが、手口を知っておくことで自分自身を守ることができます。

よくある悪質手口5選

悪質業者が使う代表的な手口を5つ紹介します。いずれも「突然の訪問」「不安の煽り」「即日契約」がセットになっているのが特徴です。

①突然の訪問点検

「近くで工事をしていて、お宅の基礎が気になった」と訪問する手口です。点検後に「被害が見つかった」として、高額な施工を提案されるケースがあります。

②不安の過度な煽り

「今すぐ施工しないと家が倒壊する」「来週では手遅れになる」など、過度に不安を煽って即日契約を迫る手口です。正当な業者であれば検討の時間を設けてくれます。

③相場を大きく超える価格

一般的な費用相場(30坪で10〜20万円程度)を大幅に超える金額を提示するケースです。事前に相場感を把握しておくことが重要です。

④不要な施工の追加

「換気扇の設置が必要」「床下の湿気対策が必須」として、本来不要な付帯工事を追加して費用を水増しする手口です。

⑤施工内容の不透明さ

使用する薬剤名を教えない、施工範囲が不明確、保証がない、口頭のみの約束で書面がない、といったケースです。

実際のトラブル事例

国民生活センターに報告されているトラブル事例を参考に、典型的なケースを紹介します。

事例A:点検商法

突然訪問してきた業者に「無料で床下を点検する」と言われ、見てもらったところ「シロアリが大量にいる」と言われた。写真を見せられ不安になり、その場で高額な契約をした。後日、別の業者に確認してもらったところ、シロアリは確認されなかった。

事例B:過大な追加工事

シロアリ駆除を依頼したところ、施工後に「換気扇4台の設置が必要」「調湿剤を床下に敷くべき」と追加工事を提案された。駆除費用と合わせて合計100万円以上になった。追加工事の必要性について十分な説明はなかった。

事例C:高圧的な契約

「今日中に契約しないと割引が適用されない」と言われ、他の業者と比較する時間を与えられなかった。契約後に冷静になり、クーリングオフ制度を利用して解約した。

見分けるための質問リスト

#質問信頼できる業者の回答要注意な反応
1しろあり防除施工士は在籍していますか?資格保有者の名前を伝えてくれる曖昧にする、回答しない
2使用する薬剤の名前を教えてください商品名と特徴を説明してくれる「当社のオリジナル」とだけ回答
3見積りの明細を書面でいただけますか?内訳を記載した見積書を提示「一式」でしか出せないと回答
4保証の内容を書面で確認できますか?保証書のサンプルを見せてくれる「口頭でお伝えします」と回答
5見積りを持ち帰って検討してもいいですか?「もちろんです」と快諾「今日中に決めてほしい」と迫る

被害に遭った場合の対応

クーリングオフ制度

訪問販売で契約した場合、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリングオフ(無条件の契約解除)が可能です(出典:消費者庁 特定商取引法ガイド)

  • 書面(はがきまたは書留)で通知する
  • 契約書面を受け取っていない場合は、8日を過ぎてもクーリングオフが可能な場合がある
  • 2022年6月以降は電子メール等での通知も可能

消費生活センターへの相談

消費者ホットライン「188(いやや)」に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。契約トラブルの相談やクーリングオフの手続き方法について助言を受けられます。

業者選びで判断に迷う場合は、当サイトへ相談することもできます。お住まいの地域で対応可能な業者の情報をお伝えします。

信頼できる業者の探し方

  1. 日本しろあり対策協会の登録業者から探す — 協会に登録している業者は一定の基準を満たしています
  2. 当サイトのエリア検索を活用するお住まいの地域で対応できる業者を探せます
  3. 複数社の見積りを比較する — 金額・施工内容・保証・対応の丁寧さを比較して判断します

まとめ

悪質業者の手口は「突然の訪問」「不安の煽り」「即日契約」のパターンが多く、質問に明確に答えるか、比較検討の時間をくれるかが見分けのポイントです。被害に遭った場合はクーリングオフと消費者ホットライン「188」を活用しましょう。